2018年9月版、Yjamプラス!の最新情報です。
Yjamプラス!の特徴
Yjamプラス!には以下のような特徴があります。
- AIがyahooの提供するビックデータを解析して投資判断をしている。
- 実際の投資はAIの判断をもとに、投資顧問会社が判断して実行している
- 投資対象は日本株式で、投資手法はロング(買い)とショート(売り)
- インデックスに大負けしないように、TOPIX先物も含まれている
- 使用しているAIはdeep learningではない
- 投資先の選定は、ビッグデータの解析をもとに、市場の歪み(あるべき価格よりも安い、高い)を見つける手法である
- なんらかのイベント発生時に、今後の値上がり(値下がり)を期待する、スター発掘モデルと、売買が盛んになる時期を事前に予測する、確率的モテ期予想モデルを採用している
手数料は以下のとおりです。
YJFXに口座を開いて、そこで購入すると、日経平均のインデックスファンドに見劣りしない手数料水準となっております。
Yjamプラスの投資モデルの詳細については、以下のエントリーをご確認ください。
さて、肝心のYjamプラス!が投資に適しているのかどうかの判断です。
直近1年の成績を見てみましょう。
出典:yahooファイナンス
赤が日経平均。
青がYjamプラス!
です。
コレを見ると、日経平均が直近1年で18%ほどの伸張を見せているのに対して、Yjamプラス!の伸張は12%ほどと、7%ほど負けております。
この成績だと、Yjamプラス!を購入する意味を見出すのが困難です。
って言うか、普通買えません。
他のAIを用いた投資信託はどうでしょうか?
日本株式を投資対象とした、いくつかのAI投資信託と比較してみます。
出典:yahooファイナンス
黄色:日経平均
青:Yjamプラス!
赤:AI日本株式オープン(絶対収益追求型)
緑:日本株カムイAI戦略ファンド
すごい惨敗です。
すごいですね。どの商品も日経平均に大負けしております。
アクティブファンドには、上げ相場ではインデックスを上回り、下げ相場でも売り建てることによって利益を出すことが期待されていると思います。
AI投資信託ですと、そうした価格予測にさらに強い期待を持ちたくなると思うのですが、結果は上記の通り散々でした。
いや、ヒドイですね。
コレを見る限り、国内のAI投資信託に投資をする意味合いを見つけるのが非常に困難です。
目をつぶって手数料の安いインデックスファンドを買ったほうが遥かにマシでした。
AI投資信託も、もちろん販売前にバックテストで、期待をした成果が出るようにチューニングされているはずですが、実際には市場のトレンドが変わると全然ついてこれない、ということになってしまいた。
少なくとも現時点ではそう結論せざろう得ません。
かような次第でして、現時点ではYjamプラス!おすすめする理由を見つけるのが困難、という結果となりました。
あまり面白みのない結論で、恐縮至極です<(_ _)>
ちなみに、投資界隈をめぐるAIの活用全般に言えば、以下のような感じになっております。
- 機関投資家の投資はAI(deep learning)を用いたHFT(高頻度取引)が主流になってきており、ファンドマネージャーは急速に職を失いつつある。
- AIを謳った投資信託の商品は増えており、また多くの資金を集めているが、そのほとんどがAI関連企業、ロボテクニクス企業を対象とした投資を行う投資信託で、AIそのものが投資を行っているわけではない。
投資業界の雄、ゴールドマン・サックスにいたってはこの様になっております。
2000年のゴールドマン・サックスのニューヨーク本社では600人ものトレーダーが大口顧客の注文に応じて株式を売買していたそうですが、ゴールドマン・サックスのCFO(最高財務責任者)に就任予定のマーティ・チャベス氏は、「2017年現在で本社に残っているトレーダーはわずか2人です。空いた席を埋めているのは、200人のコンピューターエンジニアによって運用されている『自動株取引プログラム』です」と、ハーバード大学の応用計算科学研究所で開催された2017 CSE Symposiumで説明しました。
かように、機関投資家に至ってはAIを使ったシステムトレードで大きな利益を上げ続けているわけですが、現時点ではその恩恵を市井の一般投資家があずかる、というにははるかに遠い段階のようです。
残念至極としか言いようがありませんね。
小生のAI投資信託に関するエントリーの一覧はこちらです。
ぜひこちらもご拝読ください<(_ _)>