河野太郎の解雇規制緩和は、少子化をさらに加速し、氷河期世代は仕事を失う

河野太郎氏は、自民党総裁選挙の出馬表明会見において、「日本の賃金が上がらなかった。労働市場改革が遅れてしまったのではないか。もっと躍動感が出る労働市場を作ってこなければならなかったのではないか」と述べました。

 

「躍動感が出る労働市場」とは、市場の流動性を高めることを意味し、具体的には解雇規制の撤廃、すなわち労働者をより容易に解雇できるようにすることを指しています。

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解雇規制が撤廃されると、企業は人材の採用が容易になります。

これまで、企業は成果を出せない労働者を解雇できないため、採用に慎重にならざるを得ませんでした。

しかし、解雇規制が撤廃されれば、成果を出せない人材を簡単に解雇できるため、採用のハードルが大幅に下がることになります。

 

この変化は、労働者にとってはより良い給与や職場を求めて転職しやすくなる一方で、成果を出せない労働者は常に解雇のリスクを抱えることになります。

端的に言えば、人並みの仕事しかしていないにもかかわらず比較的高給を得ている中高年の労働者は、解雇の対象となりやすくなります。

特に、45歳で管理職に就けていない場合は、危機的な状況に直面する可能性が高いでしょう。

 

 

この政策は社会の安定性を著しく損ない、少子化にさらに拍車をかける恐れがあります。

これは、派遣労働の規制緩和がもたらした道と同様の結果を招くものです。

 

現在も、非正規雇用の労働者がより良い職に就けないという問題が浮き彫りになっています。

一度非正規社員になってしまうと、正社員に昇進することが極めて難しくなります。

これに関しては、特殊な職種を除いて派遣労働を禁止する方が、はるかに効果的な政策であると言えます。

 

派遣労働者は賃金の30%を派遣会社に搾取されています。

えげつない搾取です。

これは現代の奴隷労働に他ならず、派遣労働の禁止が喫緊の課題なのです。

たとえ期間契約であったとしても、直接雇用の方が賃金が増えるからです。

 

さらに重要なのは、解雇規制の緩和が、今まさに50代を迎える氷河期世代に直撃することです。

この世代は就職難に苦しんだ上、今度は解雇の危機に直面することになります。

まさに氷河期世代を棄民として犠牲にし、見捨てるかのような政策が日本で進行しつつあります。

 

解雇規制の撤廃を阻止するために、私たちは国に対して強い圧力をかけ続ける必要があります。