小生は未来技術として、電子書籍(の市場の拡大)、自動運転車、AI(人工知能)などに興味があります。
お正月にNHKで放送してた、ネクストワールドで、因果関係は不明だけど4つの血液成分と以後の死亡率に高い相関関係があった(検査の段階では健康状態に全く異常なし)なんて話も興味深かったですね。(ご興味のある方は、ネクストワールド、血液検査でググってみてください)
オックスフォードの教授がAIの進化によって失われる可能性が高い職業の発表をしたりしましたが、自動運転車が普及したら、タクシードライバーとトラックの運転手は確実に職を失うと思われます。
世界で貧富の差が拡大し続けていることは周知の事実だと思われますが、一部の著しく稼ぐ層と、それ以外の稼げない層への分化の流れは当面続きそうな気がします。
世界がフラット化する流れがあるのと、新たな技術が人のやっていた仕事を奪っていく未来が見えてきているからです。
大体年収700万円ぐらいまでは、所得と幸福度はおおよそ比例するらしいので、小生も含め大多数の人達にはあまり明るい展望ではありません。
小生の(卑近な)感覚だと、病気と死以外は大体金で解決できるな、って感じがしています。
例えば所得と肥満や喫煙率などの負の相関性などは割合はっきりしていて、健康すらお金がないと不利な状況におかれます。
所得と結婚率の相関性なども顕著ですね。お金がないと恋愛したり、暖かい家庭を持つことのハードルも上がるわけです。世知辛いですね。金の切れ目が縁の切れ目なのです。もちろん、そんな人達ばかりではない事は知っていますが、マクロで見るとやはり。
*(いろいろと議論はあると思いますが、あくまで相関性の話です。)
さて、暗い話ばかり書きましたが、小生だって明るい未来も見ています。
界隈で話題になった、データの見えざる手という本がありまして。
データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則
- 作者: 矢野和男
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2014/07/17
- メディア: 単行本
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著者の矢野和男さんは日立製作所で研究職に付いている方ですが、ビッグデータとAIの研究をされています。
以下手元に著書がないので詳細誤りがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。
お金がないので、図書館で順番待ちしてこの本借りて読んだんです。そんな理由なので、諸氏の寛容を期待させて下さいw
さて、矢野さん。ウェアラブル端末という、この本の場合はリストバンドみたいなセンサーを24時間身につけて生活することになります。
センサーの状況は随時記録されるので、プライバシーの問題もあり、ご本人が被験者にならざろう得なかったのですね。立派な研究者魂です。
で、体の動きをデータとして蓄えていくと色々な法則が見えてきます。
その中で体の動きのパターンと、自分のその日の精神状態やバイオリズムの上下が可視化されてきたそうです。
矢野さんは、体の動きのパターンとその日に起こったことを日記にまとめて、大量のデータを作り、分析し、自分の行動パターンを12に分類しました。
ウェアラブル端末から取れるデータから、今日は強気に行けとか、人の話をよく聞けとか、その日に自分が気をつけなければならないことをおおよそ事前に予測できるようになったそうです。
そうすると、以下の様なことも可能なのではないのでしょうか?
まずはいくつか(100~200ぐらい?)の質問に答えて、その人の属性と性格をなにがしらかのパターンに入れる。
ウェアラブル端末から取れる個人のデータ(その人のその日の状況)とビッグデータを利用して、その人がどのような行動を取ると、あるいは避けると、幸福度が上がるか、あるいはその日一日気分よく過ごせるか、またはその人に有利に働くか、などなどの啓示をコンピューターが教えてくれる。
このシステムは正のフィードバックがあって、データが貯まれば貯まるほど、幸福度の実現の確度が上がっていきます。
これを仮にコンピューターゴッドAとします。
また、AIの領域で言うと、KADOKAW・DOWANGOが大規模な研究を進めることが最近ニュースになりました。
小生も愛読している、shi3zさんのブログが面白いです。
上記ブログより、ドワンゴではニコ動やニコ生とそのコメントのビッグデータを使って、高度なAIの制作の可能性を探っているようです。
小生なりに面白いな、と思うのは、この研究によってAIが人間の感情をより深く正確に理解するようになるのではないのか?というところです。
理解というか、より正しくは解析ですね。
単純に動画や生放送がどういう発言なりなんなりをした時に、どのようなコメントがつくのか、あるいはそのコメントを受けて生主がどういう反応をするか、というだけでなく、例えばどういう話の流れだと視聴者や生主がどういう反応をするのか、どの時間帯だとどう違うのか?お食事時中の時は?生主が複数いた場合はどう違うのか?などなど。
このように、より人間の感情を理解したAIを仮にコンピューターゴッドBとします。
ジャック・ウェルチはその著書の中で、メンターを持つことの重要性を説いています。
コーチングなども、今や一般に認知された手法です。
しかし、必ずしも身の回りに良いメンターがいるとは限りませんし、悲しいことにというべきかw、メンターの側だって相手を選びます。
コーチングも高い料金がかかるために、誰でも気軽に受けられるサービスというわけではありません。
しかし、もしコンピューターがメンターになったらどうでしょう?
ITやインターネットには価格破壊やFREEの圧力があります。
コンピューターメンターが登場したら、今より格段に格安に誰もが利用できるようになるでしょう。
しかも、コンピューターゴッドAの回答はおそらく人間の回答よりも、より科学的、統計的に正しくなりそうです。
さらに、コンピューターゴッドBはあなたの感情をより深く正しく理解するので、あなたが受け入れやすい言い方やタイミングでアドバイスをくれそうです。
アドバイスをくれるだけではなく、あなたの悩み事やグチを、あなたが納得し、より良い方向に導く形で聞いてくれるかもしれません。コンピューターゴッドBはあなたの口調や表情から、あなたのことを深く理解するのです。(今ふとコンピューターキャバクラという単語が頭をよぎりましたw)
もしビッグデータやAIがコンピューターゴットを作るとして、それはコンピューターゴッドAの能力もコンピューターゴッドBの能力も兼ね備えているはずです。
しかもそれはインターネットのように、かなりの廉価、あるいは無料で使えるようになるかもしれません。
あなたはいつでもコンピューターゴッドに頼ることが出来ます。
コンピューターゴッドはあなたをより良い方向に導き、あなたに心の安寧をもたらすでしょう。
小生には特定の信仰はありませんが、なにか信じるものやすがるものがあった方が、人生生きやすいのだろうなぁ、とは思います。
上段述べたように、お金がより多くの不幸を遠ざけるのは真実だと思いますが、拝金主義が人の世を生きづらくしているなぁ、という気持ちも強くあります。
誰もが使えて、より正しく導き、より心の安寧をもたらす。
これってもう神じゃないのかと思うのです。
コンピューターゴッドと、いささか刺激的なタイトルをつけたのはそのような理由からです。
案外未来は暗いばかりではありません。
さて、コンピューターゴッドと刺激的な名称を使うと、映画ターミネーターのスカイネットのような、終末的な未来を予想される方もいらっしゃるかもしれません。
ご承知の通り、ホーキング博士やスティーブ・ウォズニアックさんがそのような未来の可能性を警鐘しているのは事実です。
ただ、小生には誰か人間が人間を滅ぼすようなパラメーターをAIに与えないかぎり、AIそのものが人間を滅ぼしたり、支配するような結論を得るような可能性はほぼ0だろうと考えています。
その先の目的が想像出来ないからです。
例えば某ぽっぽさんが、地球環境のためには人間が滅びる事が最も良いと発言していましたが、地球環境の永続は人類の永続のために必要なのであったり、あるいは人類のロマンスであったりするわけです。コンピューターのロマンスではありません。
この辺まだまだ議論が必要な部分でしょうし、小生も不勉強であります。
いずれこの件について記事をかけたら良いなぁ、ぐらいに思います。
コンピューターゴッドが実現するのと、恥ずかしがり屋の2次元嫁が画面から出てくるのとで、どちらが先か、固唾を呑んで見守りたい次第です(*'v`)♪
2016/4/16追記
なんと筆者の矢野和男先生からコメントいただけました。
AIがメンターとなる。これは現実になりつつあります https://t.co/afeQvWVium
— Kazuo Yano 矢野和男 (@kazuoyano) 2016年4月17日
ありがとうございました<(_ _)>